遺された想い:散骨と場所の記憶

ローズマンブリッジ

ローズマンブリッジ:思い出の場所

深夜の映画放送で、また「マディソン郡の橋」を見ました。何度も見た映画で、原作も読みました。これは有名な映画で、ご存知の方も多いと思います。

「マディソン郡の橋」では、散骨を通じて、お互い求めあいながら、今生では交じり合う事のなかった二人の人生が、死後、ローズマンブリッジのもとで一緒になるというストーリーです。
このお話しのポイントはやはり、散骨と「その場所への想い」だと思います。そういえば、「世界の中心で愛を叫ぶ」では想いを果たせず行けなかったオーストラリアの大地に亜紀の骨が散骨されました。大切な想いの強い場所、皆さんも一つくらいはお持ちではないでしょうか。 続きを読む

悲しみを癒すには哀歌を

歌師は遺族を導く導師

最近発見して気に入っているNHKの「旅のチカラ」。10月11日の放送は「泣き男のいる山へ :一青窈 中国・雲南省 」だった。
台湾人の父を小学校の時、日本人の母を高校生の時亡くした一青窈は、人の悲しみ、喪失感、切ない思いを涙を絞るように歌ってきた。その一青窈は映画を通じて中国、韓国などに残る「泣き女」に興味を持ち、中国を訪ねる。
「どのような心持で歌っているのか、それが解れば、歌う事は泣く事に似ている、という(自分の)感じがもっとクリアになると期待している。残された家族にとって悲しみを歌ってもらうというのはどういう事なのか…」 続きを読む

世界遺産ハルシュタット、装飾された頭蓋骨のある部屋


美しい世界遺産の街:ハルシュタット

7月23日の「世界ふしぎ発見」はオーストリア特集だったが、その中で世界遺産のハルシュタット(Hallstat)村が紹介されていた。少し前に私はウィーン葬儀博物館訪問記でこのユニークな博物館を紹介したが、その時、書こうかかくまいかと悩みつつ、文字数の関係で書かなかったのがこのハルシュタットの「骨の部屋」の事だ。 続きを読む

私、生前に遺影を撮影しました


家族が私を偲ぶに ふさわしい出来

2010年11月、私はある葬儀関係の展示会に出席していました。そこでお隣にあったのが今まで見たことの無いようなすばらしい遺影写真を撮ってくれるフォトスタジオのブースでした。それが東京の中野にある「素顔館」(館長:能津喜代房さん)。
今まで、様々な機会にいろいろな方から「遺影は生前に撮るべき」というお話を聞いた事があります。理由を聞けば納得して頂けるでしょうか。 続きを読む